過去問解説 プロジェクトマネージャー【令和3年 午後1】
10日夜間には掲載できませんでした、、申し訳ございません。
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大問 | 総評 |
問1 | 新たな事業実現のためのプロジェクト立ち上げ 知識を問う問題が多いですが、それ以外は問題文に沿って解答できるかと思います。難易度普通 |
問2 | 業務管理システムの改善 問題文に沿ってほぼそのまま解答できるため、難易度やや易。 ただし、手応えがない設問がいくつかあるので何か見落としているかも |
問3 | マルチベンダのシステム開発プロジェクト 解答に戸惑う設問もあるかと思いますが、難易度普通 |
プロジェクトマネージャ試験 過去問解説
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【過去問解説】プロジェクトマネージャ 令和5年度【午後1問3】
【過去問解説】プロジェクトマネージャ 令和5年度【午後1問2】
【過去問解説】プロジェクトマネージャ 令和5年度【午後1問1】
【解答・解説】プロジェクトマネージャ 令和4年度秋季【午後1問3】
【解答・解説】プロジェクトマネージャ 令和4年度秋季【午後1問2】
プロジェクトマネージャ 令和4年度秋季【午後2問1】
- 1. 問1 新たな事業を実現するためのシステム開発プロジェクト
- 1.1. 設問1 [プロジェクトの立上げ]について, (1)~(3)に答えよ。
- 1.1.1. (1) 本文中の下線①について,H 氏が,G プロジェクトでは使用するサービスの種類やリソースの量に応じて課金されるクラウドサービスを利用することにした狙いは何か。30字以内で述べよ。
- 1.1.2. (2) 本文中の下線②について, H 氏は,サービスやリソースを柔軟に選択できることは, G プロジェクトを取り巻くどのような環境に適合すると考えたのか。30字以内で述べよ。
- 1.1.3. (3) 本文中の下線③について, H 氏が G プロジェクトでのデジタル技術の活用において、実現性や適合性を効率良く評価できることが課題の解決に有効であると考えた理由は何か。30 字以内で述べよ。
- 1.2. 設問2 [プロジェクト計画]について, (1), (2)に答えよ。
- 1.2.1. (1) 本文中の下線④について, H 氏が G プロジェクトの計画を作成する際に用いたのは,どのような方法か。35字以内で述べよ。
- 1.2.2. (2) 本文中の下線⑤について, H 氏がこのようなことを採用基準として重視した狙いは何か。25字以内で述べよ。
- 1.3. 設問3 [ステークホルダへのヒアリング]について, (1), (2)に答えよ。
- 1.3.1. (1) 表1中の人 a~dに入れる適切な字句を答えよ。
- 1.3.2. (2) 本文中の下線⑥について, H 氏が G プロジェクトのプロジェクトチームの編成に当たり適切と考えた方針は何か。30 字以内で述べよ。
- 2. 問2 業務管理システムの改善
- 2.1.1. 設問1 [L 社業務管理システム]の本文中の下線①について,N 課長が,改善プロジェクトのプロジェクト計画を作成するに当たって, プロジェクトの目的及びQCD に対する考え方の違いを整理した狙いは何か。35 字以内で述べよ。
- 2.1. 設問2 スコープ定義のマネジメントプロセスについて, (1)~(3)に答えよ。
- 2.1.1. (1) 本文中の下線②について,改善プロジェクトが追加する情報とは何か。20字以内で述べよ。
- 2.1.2. (2) 本文中の下線③について,改善プロジェクトはどのような制約を考慮してスコープとする要件を決定するのか。20 字以内で述べよ。
- 2.1.3. (3) 本文中の下線④について,N 課長は,改善プロジェクトが速やかにスコープの変更を検討することによって,CSWG の目標達成にどのようなことで寄与すると考えたのか。30 字以内で述べよ。
- 2.2. 設問3 [QCD に関するマネジメントプロセス]について, (1)~(3)に答えよ。
- 2.2.1. (1) 本文中の下線⑤について,N 課長はどのようなメンバを選任することにしたのか。30 字以内で述べよ。
- 2.2.2. (2) 本文中の下線⑥について, N 課長が,総合テストで必ずリグレッションテストを実施して確認する観点とは何か。25字以内で述べよ。
- 2.2.3. (3) 本文中の下線⑦について,改善プロジェクトのチームが重点的に分析し評価する効果とは何か。30字以内で述べよ。
- 3. 問3 マルチベンダのシステム開発プロジェクト
- 3.1. 設問1 [ステークホルダに関する問題への対応]について, (1), (2)に答えよ。
- 3.1.1. (1) 本文中の下線①について, B 課長が狙った効果は何か。35 字以内で述べよ。
- 3.1.2. (2) 本文中の下線②について, B 課長が狙った, ステークホルダマネジメントの観点での効果は何か。35字以内で述べよ。
- 3.2. 設問2 [作業の管理に関する問題への対応]について, (1)~(3)に答えよ。
- 3.2.1. (1) 本文中の下線③について, B 課長は、接続機能について,実装の中でマイルストーンの設定をどのように工夫することにしたのか。25字以内で述べよ。
- 3.2.2. (2) 本文中の下線④について,B 課長が各社のメンバへの作業指示に該当するような事項は掲示板には掲載しないことにしたのはなぜか。30 字以内で述べ
- 3.2.3. (3) 本文中の下線⑤について, B 課長が後工程への不具合の流出を防ぐために実施したある活動とは何か。35字以内で述べよ。
- 3.3. 設問3 [変更管理に関する問題への対応]について, (1), (2)に答えよ。
- 3.3.1. (1) 本文中の下線⑥について, B 課長が変更管理委員会で確認することにした内容は何か。25字以内で述べよ。
- 3.3.2. (2) 本文中の下線⑦について, B 課長が CIO に相談する対策とは何か。15 字以内で述べよ。
プロジェクトマネージャ 令和3年午後1 問1 新たな事業を実現するためのシステム開発プロジェクト
設問1 [プロジェクトの立上げ]について, (1)~(3)に答えよ。
(1) 本文中の下線①について,H 氏が,G プロジェクトでは使用するサービスの種類やリソースの量に応じて課金されるクラウドサービスを利用することにした狙いは何か。30字以内で述べよ。
解答
事業運営の不確実性を加味して初期投資を抑えるため
(2) 本文中の下線②について, H 氏は,サービスやリソースを柔軟に選択できることは, G プロジェクトを取り巻くどのような環境に適合すると考えたのか。30字以内で述べよ。
解答
顧客のニーズや予測困難であり他社動向が急激に変わる環境
解説
[D社のシステム開発の現状とG社の概要]に記載の内容を整理して解答とします。
(3) 本文中の下線③について, H 氏が G プロジェクトでのデジタル技術の活用において、実現性や適合性を効率良く評価できることが課題の解決に有効であると考えた理由は何か。30 字以内で述べよ。
解答
仮説と検証を繰り返して技術を評価する必要があるため
解説
こちらも [D社のシステム開発の現状とG社の概要]に記載の。最新デジタル技術に関する記述を30字以内にまとめて解答とします。
設問2 [プロジェクト計画]について, (1), (2)に答えよ。
(1) 本文中の下線④について, H 氏が G プロジェクトの計画を作成する際に用いたのは,どのような方法か。35字以内で述べよ。
解答
事業環境の変化に応じて柔軟に対応できるアジャイル開発
(IPA解答)
計画の内容を事業の進展状況に合わせて段階的に詳細化する。
解説
柔軟な開発方法と言えばアジャイルという事になっているので、アジャイル開発ですね。IPA解答では「アジャイル」という単語を使っていませんが、指しているものは同じかと思います。
(2) 本文中の下線⑤について, H 氏がこのようなことを採用基準として重視した狙いは何か。25字以内で述べよ。
解答
G社メンバに不足している知識や経験を補うため
(IPA解答)
多様な知見を活用し、新事業を実現するため
解説
よくわかりませんでした、、
(IPA解答確認後追記)
意図している内容は合っていたようです。
設問3 [ステークホルダへのヒアリング]について, (1), (2)に答えよ。
(1) 表1中の人 a~dに入れる適切な字句を答えよ。
解答
a | 回避 |
b | リスク許容度 |
c | 強化 |
d | 転嫁 |
解説
脅威と機会に対する対応戦略は下記の通りです。
脅威への対応戦略 | 機会への対応戦略 |
軽減 | 強化 |
回避 | 活用 |
転嫁 | 共有 |
需要 | 需要 |
この対比表を理解していれば、a,c,dは解答できます。
bは社長の考え方についての文脈から解答する。
(2) 本文中の下線⑥について, H 氏が G プロジェクトのプロジェクトチームの編成に当たり適切と考えた方針は何か。30 字以内で述べよ。
解答
事業部門とシステム部門の社員両方からチームを編成する方針
解説
アジャイル開発でシステム構築を行っていくためには、事業部門とシステム部門が一体となり柔軟に対応していく必要があります。
プロジェクトマネージャ 令和3年午後1 問2 業務管理システムの改善
設問1 [L 社業務管理システム]の本文中の下線①について,N 課長が,改善プロジェクトのプロジェクト計画を作成するに当たって, プロジェクトの目的及びQCD に対する考え方の違いを整理した狙いは何か。35 字以内で述べよ。
解答
マネジメントプロセスを検討する上での判断材料とするため
解説
過去成功したプロジェクトの成功要因を次のプロジェクトの参考にする
設問2 スコープ定義のマネジメントプロセスについて, (1)~(3)に答えよ。
(1) 本文中の下線②について,改善プロジェクトが追加する情報とは何か。20字以内で述べよ。
解答
工期や工数などの見積もり
(2) 本文中の下線③について,改善プロジェクトはどのような制約を考慮してスコープとする要件を決定するのか。20 字以内で述べよ。
解答
プロジェクト期間と予算内での導入
(IPA解答)
予算の範囲内に収まっていること
解説
制約としては2つ存在する。
①まず気付くのが表1に記載のコストの制約
②さらに、本プロジェクトは最長2年と定められているので、2年以内に導入できる機能ないと意味がありません。
ただ、迅速に機能を導入してリリースするといっているプロジェクトなので、②はいらないかもしれないです
(IPA解答確認後追記)
IPAの公式解答としては①のコスト制約のみでしたね。ただ、②まで記載してもバツにはならないと思います。
(3) 本文中の下線④について,N 課長は,改善プロジェクトが速やかにスコープの変更を検討することによって,CSWG の目標達成にどのようなことで寄与すると考えたのか。30 字以内で述べよ。
解答
状況の変化に迅速に対応して施策が展開できるようにする
解説
抽象的な書き方になってしまっていますが、、
スコープ変更の目的は、「状況の変化に応じて施策を見直したため」なので、これを実現することげ目標達成に寄与できるものとしています。
設問3 [QCD に関するマネジメントプロセス]について, (1)~(3)に答えよ。
(1) 本文中の下線⑤について,N 課長はどのようなメンバを選任することにしたのか。30 字以内で述べよ。
解答
L社業務管理システム及び業務の全体を理解したメンバ
解説
下線⑤の少し前に、『一つの要件を実現するために、各機能全ての改修を同時に実施する可能性がある』と記載されています。このため、システムの全体を理解しているメンバを選任する必要があります。
P.8[L社業務管理システム]にシステム全体のメンバの理解について記述がありますので、これをそのまま利用しています。
(2) 本文中の下線⑥について, N 課長が,総合テストで必ずリグレッションテストを実施して確認する観点とは何か。25字以内で述べよ。
解答
現在の正確性と処理性能を維持していることを確認する
解説
一般的なリグレッションテストではなく、今回のプロジェクトでリグレッションテストとして特に注意する点という題意として解釈しています。
そのうえで、テストということで表1の品質部分を見ると担保すべき品質が明記されています。
(3) 本文中の下線⑦について,改善プロジェクトのチームが重点的に分析し評価する効果とは何か。30字以内で述べよ。
解答
L社業務管理システムが高めた顧客の体験価値とCS向上効果
(IPA解答)
リリースした要件による顧客の体験価値向上の度合い
解説
よくわかりませんでした、、
(IPA解答確認後追記)
解答の方向性は合っていました。PMはこういった抽象的な解答が多くなりがちですね。
プロジェクトマネージャ 令和3年午後1 問3 マルチベンダのシステム開発プロジェクト
設問1 [ステークホルダに関する問題への対応]について, (1), (2)に答えよ。
(1) 本文中の下線①について, B 課長が狙った効果は何か。35 字以内で述べよ。
解答
それぞれのベンダに配慮した要求や指示などの阻害要因を抑制するため
(IPA解答)
プロジェクトに対する経営陣からの指示ルートが一本化される。
解説
『(1)ステークホルダーに関する問題』に記載がある通り、構築プロジェクトの時にはそれぞれのベンダに配慮した指示などがプロジェクトの阻害要因となっていた。これを解消するため施策です。
(IPA解答確認後追記)
公式解答とニュアンスが少し違いますが、指している内容は同じです。「経営陣」という単語は入れた方が良かったかも。
(2) 本文中の下線②について, B 課長が狙った, ステークホルダマネジメントの観点での効果は何か。35字以内で述べよ。
解答
両者に関わる課題や調整事項について積極的に関与してもらう
解説
こちらも『 (1)ステークホルダーに関する問題』に記載がある通り。構築プロジェクトでは、両者間に関わる課題を積極的に拾いにいくことができていなかったという問題があったため、この問題を解消するための施策です。
設問2 [作業の管理に関する問題への対応]について, (1)~(3)に答えよ。
(1) 本文中の下線③について, B 課長は、接続機能について,実装の中でマイルストーンの設定をどのように工夫することにしたのか。25字以内で述べよ。
解答
両社間の機能の前後関係を確認し整合性を合わせる
(IPA解答)
両社の実装の各工程の開始・終了を同日とする。
解説
『(2)作業に関する問題』に記載されている問題への対応です。構築プロジェクトでは両社のスケジュールの前後関係が明確になっていなかったため課題が発生しました。そこで、改善プロジェクトでは計画時に前後関係を明確にしておく必要があります。
(IPA解答確認後追記)
『マイルストーンの設定』への工夫という点に着目するべきでした。
(2) 本文中の下線④について,B 課長が各社のメンバへの作業指示に該当するような事項は掲示板には掲載しないことにしたのはなぜか。30 字以内で述べ
解答
連動テスト工程は準委任契約であり指揮命令権限がないため
(3) 本文中の下線⑤について, B 課長が後工程への不具合の流出を防ぐために実施したある活動とは何か。35字以内で述べよ。
解答
X社Y社それぞれの詳細設計への影響がないことを確認する活動
解説
X社の変更がY社の詳細設計に影響を与えたという構築プロジェクトにおける課題の対応施策です。
設問3 [変更管理に関する問題への対応]について, (1), (2)に答えよ。
(1) 本文中の下線⑥について, B 課長が変更管理委員会で確認することにした内容は何か。25字以内で述べよ。
解答
両社の構築範囲および接続機能に影響がないこと
解説
そのまま過ぎて自信がなくなってきますが、『(3)変更管理に関する問題』に対しての対策です。
(2) 本文中の下線⑦について, B 課長が CIO に相談する対策とは何か。15 字以内で述べよ。
解答
マネジメント予備を確保しておく
解説
CIOに相談が必要という事は、プロジェクトマネージャの権限で利用できない予算の確保という事です。