【解答・解説】ITストラテジスト 令和5年度【午後1問4】

2023年4月16日実施のITストラテジスト解答と解説です。

解答まとめ

設問1
(1)空間6自由度の精度の高さが他社より秀でているため
(2)空飛ぶクルマの飛行性能では対応範囲が狭いため
設問2
(1)性能・特性を再現する設計上のデータ取得
(2)操縦装置の反力に与えるフィードバックの制御技術の開発
(3)視覚情報だけを基に操縦することも想定されるため
設問3
(1)厳しい気象条件化での離着陸は動揺を体感し操縦する必要がある
(2)操縦技能が高い操縦士が不足し、配備にコストがかかっている

ITストラテジスト試験の解答・解説

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目次

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問4 
モーションシミュレータの事業展開

設問1 [市場分析]について答えよ。

(1)B氏が,市場分析の結果, 空飛ぶクルマの操縦訓練をするためのモーションシミュレーターを新製品として開発することがよいと考えるに至った, F社主力製品の技術面の特徴は何か。 25字以内で答えよ。

解答

空間6自由度の精度の高さが他社より秀でているため

解説

試験では、企業の特徴などの説明はいつも問題文冒頭に記述されます。今回もF社主力製品の特長は問題文の初めの方に説明されています。

特徴としては2点挙げられています。

  • 空間6自由度に対する設定の自由度
  • 精度の高さ

これらに対して[市場分析]ではどのように語られていたでしょうか。

空間6自由度に対する制度の高い操縦が求められると想定される

これが新製品開発に至った理由と想定できますので、F社強みを整理してそのまま解答とします。

(2)B氏が,空飛ぶクルマを災害時・緊急時を想定したシーンに活用する場合は現在の消防防災ヘリ及びドクターヘリよりも多くの拠点に配備される必要があると考えたのはなぜか。40字以内で答えよ。

解答

空飛ぶクルマの飛行性能では対応範囲が狭いため

解説

「多くの拠点に配備する必要があると考えた」件について記述されている文章を問題文中から確認すると、[市場分析]の最後にあります。

その特性と考慮するとという一文がポイントであることが分かりますね。

では『その特性』とは何でしょうか。

消防防災ヘリ及びドクターヘリと対比できる特性で記載されているのは飛行性能です。航続時間などの飛行性能がそれぞれ記載されております。

空飛ぶクルマの方が飛行性能が低いため、多くの拠点に配備する必要があると考えたと推測できます。

設問2 [新製品の検討]について答えよ。

(1)B氏が,F社の新製品を開発するに当たり,空飛ぶクルマの開発メーカーとの協業を前提とした技術面の目的は何か。20字以内で答えよ。

解答

性能・特性を再現する設計上のデータ取得

解説

他企業との協業を前提とする一般的な理由は「コスト」「技術力」などがあります。今回は技術面での話です。

技術的な課題は[製造技術の分析]に記載されています。

(1)の内容は上の赤枠ですね。下は(2)の内容になります。

(2)B氏が,レーシングゲーム用のモーションシミュレーターを作る国内メーカーとの技術提携を前提とした技術面の理由は何か。35字以内で答えよ。

解答

操縦装置の反力に与えるフィードバックの制御技術の開発

解説

他企業との協業を前提とする一般的な理由は「コスト」「技術力」などがあります。今回は技術面での話です。

これを踏まえた上で問題文を確認すると、操縦装置の反力に与えるフィードバックの制御技術の開発はF社では難しいという記載があります。

これが他社と協業する技術面での目的になります。

(3)B氏が,F社の保有技術を生かせないと考え新製品の対象から外した理由となる, 空飛ぶクルマの荷物輸送の遠隔操縦システムの特徴は何か。25字以内で答えよ。

解答

視覚情報だけを基に操縦することも想定されるため

解説

荷物輸送の遠隔操縦システムって何だったけ、と思い問題文を見返すと[市場分析]のところに記載があります。

「視覚情報だけを基に操縦する」というところがポイントです。

視覚情報だけを利用するのであれば、F社の強みであるモーションシミュレータによるシミュレーションは不要になりますね。

設問3 [将来の事業展開]について答えよ。

(1)B氏が,災害時・緊急時を想定した空飛ぶクルマの活用における遠隔操縦は,操縦者不要な自動操縦の実用化に至った後も残ると考えたのはなぜか。30字以内で答えよ。

解答

厳しい気象条件化での離着陸は動揺を体感し操縦する必要がある

解説

これはちょっと難しいですね。

まずは「遠隔操縦が残ると想定している」という説明部分を確認します。

遠隔操縦は災害・緊急時の訓練用システムであることが分かります。

さらに、少し視点を変えて考えます。「自動操縦の実用化に至った後も遠隔操縦が残る」ということは、何らかの理由により遠隔操縦では達成できないものがあるという事です。

考えられるのは「コスト」「品質」などです。

災害・緊急時に「コスト」「品質」辺りで説明されている部分としては、[市場分析]にて記載されている高い操縦技術が求められるケースがあるというところです。

(2)B氏が,災害時・緊急時を想定した空飛ぶクルマの遠隔操縦の訓練用システムを販売することで改善できると考えた現在の市場における問題は何か。 35字以内で答えよ。

解答

操縦技能が高い操縦士が不足し、配備にコストがかかっている

解説

(1)の続きの文章で記載があります。

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